Information & Topics

Information

ニュース

プレスリリース

世界最高性能の誘電体蓄電キャパシタを開発
~ナノシートで高エネルギー化を実現、究極の安全、全固体蓄電デバイスへ前進~


 
本研究のポイント

 〇分子レベルの厚さ(1.5−3nm)で、高い誘電率と絶縁性を兼ね備えたナノシート注1)を開発。
 ナノシートの積層素子で、現行の誘電体注2)キャパシタ注3)の性能限界を突破する世界最高のエネルギー密度注4)(174−272 J/cm3)を実現。
 〇誘電体を用いた新しい安全、全固体蓄電デバイス。

 

【研究概要】



 東海国立大学機構 名古屋大学未来材料・システム研究所の長田 実 教授らの研究グループは、国立研究開発法人 物質・材料研究機構(NIMS)の佐々木 高義 フェローらとの共同研究で分子レベルの厚さ(1.5−3 nm)で高い誘電率と高い絶縁性を兼ね備えたナノシート(Ca2Nam−3NbmO3m+1)を開発し、ナノシートの積層素子で、現行の誘電体キャパシタの性能限界を突破する世界最高のエネルギー密度(174−272 J/cm3)を実現しました。
 本研究で開発した誘電体キャパシタは、短い充電時間(数秒)、高い出力密度注5)長寿命、高温安定性などの優れた特性を併せ持っており、新しい全固体蓄電デバイスへの応用が期待されます。
 本研究成果は、2023年5月2日付アメリカ化学会材料科学誌「Nano Letters」オンライン速報版に掲載されました。

 

【研究背景】



 再生エネルギーの有効利用、電気自動車の普及のためには、蓄電デバイスのイノベーションが必要となります。高性能の蓄電デバイスとしては、リチウム二次電池、電気二重層キャパシタ(スーパーキャパシタ)注6)などの研究開発、実用化が進んでいます。これらの蓄電デバイスでは、充放電過程で正極と負極間でのイオンの移動や、正極、負極での化学反応が伴うため、充電時間が長いという本質的な問題点があります。また、リチウム二次電池では、液体の電解質注7)を利用しており、電解質の劣化・寿命、さらには発火といった問題点を抱えています。これらの問題点を解決する蓄電デバイスとして、可燃性の液体電解質の代わりに、安定な固体電解質を使う全固体電池注8)が注目されており、その高性能化、長寿命化に向けた研究開発が進んでいます。
 従来の蓄電デバイスの問題点を解決するもうひとつ有効なアプローチとして、誘電体を用いた蓄電キャパシタがあります。誘電体キャパシタは、従来の蓄電デバイスと異なり、充放電過程で化学反応を伴わず、分極注9)という物理現象を利用しています。このため、短い充電時間(数秒)、長寿命、高出力密度といった優れた特性を有し、究極の安全、全固体蓄電デバイスとして期待されています。この実現を目指し、近年、世界中で開発競争が激化していますが、誘電体キャパシタには、エネルギー密度が低い、すなわち一度に多くのエネルギーを蓄積できないという本質的な問題点がありました。
 誘電体キャパシタに蓄えられるエネルギーは、分極量と電界の積分量に関係するため、高い分極量(誘電率)を持つ誘電材料に、できるだけ高い電界を印加し(電極間に電圧を与え)、ロスなく静電エネルギーに変換できるかが、高エネルギー化の鍵となります。そのため、これまでの誘電体キャパシタの開発では、主に、高い分極量(誘電率)を持つ強誘電体、例えば、BaTiO3、PbTiO3やそれらの元素置換体などが利用されてきました。これらの強誘電体は、高い分極量(誘電率)を有するものの、耐電圧(破壊電界)注10)が小さいため、高い電界を印加することはできず、さらに、ヒステリシス特性注11)によるロスが大きいという問題がありました(図1a)。結果として、高い分極量(誘電率)から期待したほどエネルギー密度は高くならず、リチウム二次電池に対して1−2桁低いエネルギー密度(10−150 J/cm3)が限界でした。こうした誘電体キャパシタにおけるエネルギー密度の問題点を一掃し、究極の安全蓄電技術へと発展させるためには、新しい材料の採用により、現行デバイスの性能限界を突破する技術の開発が求められていました。

 

【研究成果】



 本研究グループでは、従来の誘電体研究とは一線を画し、ナノシートをベースとする誘電材料とデバイスの開発を進めています。この一連の研究を通じて、常誘電体ペロブスカイト注12) ナノシートでは、分極特性が強誘電体のようなヒステリシス 特性のロスがなく、線形の分極特性を示し、巨大分極(高誘電率化)と高耐電圧化が同時に実現するというユニークな特性を見出しました(図1b)。この特性を活用することにより、高い分極量(誘電率)を持つ誘電材料に、高い電界を印加し、ロスなく静電エネルギーに変換できるようになり、世界最高のエネルギー密度(174−272 J/cm3)を実現しました。
  今回、蓄電キャパシタ用の誘電体として、ペロブスカイト構造を持つCa2Nam−3NbmO3m+1(m = 3−6)ナノシートに注目しました(図2上)。ペロブスカイト構造は、強誘電体、高誘電体に最適な構造として知られており、代表的な物質にBaTiO3、PbTiO3があります。これらの物質では、基本ユニットである金属酸素八面体(TiO6八面体)が大きく歪むことで、巨大分極(高誘電率)などの優れた誘電特性が発現することが広く知られています。今回開発したCa2Nam−3NbmO3m+1ナノシートは、誘電特性のキーユニットである金属酸素八面体(NbO6八面体)3個から6個分を単体として取り出したものであり、究極の薄さの誘電体と呼べるものです。この誘電体は、m数を変化させることにより、NbO6八面体1個(厚み0.4 nm)単位での精密な構造制御と自在な誘電特性の制御が可能というユニークな特徴を持っています(図2下)。実際、Ca2Nam−3NbmO3m+1ナノシートでは、NbO6八面体3個のCa2Nb3O10(m=3)ナノシート(誘電率210)を基準にして、NbO6八面体を1個増やすごとに、誘電率が約80ずつ増加し、NbO6八面体6個のCa2Na3Nb6O19ナノシートでは、ナノレベルの誘電体薄膜としては最高の誘電率470を示しました。さらに、Ca2Nam−3NbmO3m+1ナノシートはいずれも、400 MV/m程度の高い耐電圧特性を併せ持っており、蓄電デバイスの高エネルギー化に好適であることを確認しました。
 ナノシートの合成には、出発原料として層状ペロブスカイト(KCa2Nam−3NbmO3m+1)を用い、ソフト化学プロセス注13)により層1枚までにバラバラに剥離することで、ペロブスカイトナノシート(Ca2Nam−3NbmO3m+1)を合成しました(図3上)。キャパシタ作製には、ラングミュア・ブロジェット(LB)法注14)による薄膜作製技術を利用しました(図3下)。ナノシートは、水に分散したコロイド水溶液として合成できるため、LB法を利用することで、トランプを並べるようにナノシートを秩序正しく配列させ、薄膜を製造することが可能となります。下部電極にはSrRuO3基板を利用し、LB法によりSrRuO3基板上にナノシートを稠密配列注15)させ、単層膜を作製しました。さらに、単層膜作製の操作を繰り返すことで、ナノシートの厚み単位で、膜厚を精密に制御した多層膜を作製しました(図4)。この多層膜の上に、低温スパッター法 注16)により金のマイクロ電極(直径:100 mmφ)を形成し、蓄電デバイス用キャパシタとして利用しました。
 作製したキャパシタについて分極特性の評価(図5a)を行ったところ、Ca2Nb3O10(m=3)、Ca2NaNb4O13(m=4)、Ca2Na3Nb6O19(m=6)のナノシートは、分極特性が線形の応答を示し、図1bに示したような理想的な常誘電体の挙動を示しました。また、いずれのナノシートとも、従来の誘電体・強誘電体薄膜に対して2倍程度の高耐電圧化が実現し、400 MV/m程度の高電界印加が可能でありました。他方、Ca2Na2Nb5O16(m=5)ナノシートは、図1aに示したような強誘電体特有のヒステリシス特性を示しました。次いで、エネルギー密度の評価(図5b)を行ったところ、m数による分極(誘電率)増加を反映し、Ca2Nb3O10(m=3)で174、Ca2NaNb4O13(m=4)で200、Ca2Na2Nb5O16(m=5)で215、Ca2Na3Nb6O19(m=6)で274とエネルギー密度の増大を確認しました。ナノシートで確認したエネルギー密度(174−272 J/cm3)は、従来の高誘電体、強誘電体薄膜(BaTiO3、Pb(Mg,Nb)O3−PbTiO3など)のエネルギー密度(10−150 J/cm3)に対して、2〜10倍増大した優れた特性を示し、誘電体キャパシタとしては世界最高性能になります。
 今回開発したナノシートの誘電体キャパシタに加え、各種蓄電デバイスにおけるエネルギー密度、出力密度を比較しました(図6)。従来、誘電体キャパシタには、積層セラミックスコンデンサ、強誘電体薄膜、強誘電体・高分子コンポジット膜などが検討されてきました。これらの特性と比較し、ナノシートの誘電体キャパシタは、同等の高い出力密度を保持しつつ、1−2桁高いエネルギー密度を実現できることを確認しました。さらに注目すべきが、ナノシートの誘電体キャパシタでは、リチウム二次電池、電気二重層キャパシタに匹敵する高いエネルギー密度を実現していることにあります。さらに、今回開発したナノシートの誘電体キャパシタでは、優れたエネルギー密度、出力密度に加え、サイクル安定性、300℃までの高温での安定性を併せ持つことを確認しています。以上より、誘電体キャパシタの開発におけるナノシート技術の有効性を確認しました。

 

【成果の意義】



 今回の成果は、誘電体キャパシタの開発に向けて新たな設計指針を与えると同時に、ナノシートが持つ高エネルギー密度、高出力密度、短い充電時間(数秒)、長寿命・高温安定性という特徴を利用した全固体蓄電デバイスへの応用展開が期待されます。


 本研究は、JSPS科学研究費補助金事業 基盤研究 (S)、JST研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)、文部科学省国際・産学連携インヴァースイノベーション材料創出プロジェクト(DEJI2MA)、未来材料・システム研究所共同研究・共同支援プログラムの支援のもとで実施されました。

 

【図面と説明】


 

図1.誘電キャパシタの分極−電界特性と蓄電特性
(a)従来の強誘電体では、分極−電界特性はヒステリシス特性を示す。このヒステリシスのロスにより、蓄電量(青網掛け部分)が小さくなる。
(b)本研究のナノシートは常誘電体であり、分極−電界特性は線形の特性を示す。このため、ヒステリシスのロスはなく、蓄電量(青網掛け部分)が大きくなる。

誘電キャパシタの高エネルギー化には、高い分極量(誘電率)を持つ誘電材料に、できるだけ高い電界を印加し、ロスなく静電エネルギーに変換できるかがの鍵となる。しかしながら、多くの強誘電体では、破壊電界(耐電圧)が小さい特徴を持つ。破壊電界以上の電界を印加すると、絶縁破壊を起こし、誘電体として正常に動作しなくなる。

 

 

図2.ペロブスカイトナノシート(Ca2Nam-3NbmO3m+1
(a)結晶構造と原子間力顕微鏡で観察したナノシート単体の形状像。m数を変化させることにより、NbO6八面体1個(厚み0.4nm)単位での精密な構造制御が可能となる。
(b)Ca2Nam-3NbmO3m+1の誘電特性。NbO6八面体3個のCa2Nb3O10(m=3)(誘電率210)を基準にして、NbO6八面体を1個増やすごとに誘電率が約80ずつ増加し、NbO6八面体6個のCa2Na3Nb6O19ではナノレベルの誘電体薄膜としては最高の誘電率470を示す。

 

 

図3.ナノシートの誘電体キャパシタの製造スキーム
(上)ナノシートの合成とLB法による薄膜作製のスキーム図。
(下)ナノシートの薄膜作製とキャパシタ製造のスキーム図。

 

 

図4.LB法により作製したペロブスカイトナノシート積層膜の断面透過型電子顕微鏡像
基板上にナノシートが原子レベルで平行に累積した積層構造が確認されており、ナノシートの緻密性、平滑性を維持してレイヤーバイレイヤーで積層した高品位多層膜が実現している。

 

 

図5.Ca2Nam-3NbmO3m+1ナノシートの(a)分極特性と(b)エネルギー密度
Ca2Nb3O10(m=3)、Ca2NaNb4O13(m=4)、Ca2Na3Nb6O19(m=6)のナノシートは、分極特性が線形の応答を示し、常誘電体の挙動を示した。他方、Ca2Na2Nb5O16(m=5)ナノシートの分極特性は、強誘電体特有の分極ヒステリシス特性を示した。また、m数による分極(誘電率)増加を反映し、エネルギー密度が増大する。

 

図6.各種蓄電デバイスにおけるエネルギー密度と出力密度の比較した図
ナノシートの誘電体キャパシタは、従来の誘電体キャパシタと比較し、1−2桁高いエネルギー密度を実現できることを確認した。

 

 

【用語解説】



注1)ナノシート
原子1層、数層からなる物質。代表する物質としては、グラフェン、六方晶BN、遷移金属カルコゲナイド(MoS2、WS2など)、酸化物ナノシートなどがある。 本文に戻る)

注2)誘電体
広いバンドギャップを有し、電圧をかけると、その電圧に応じて電荷を蓄える性質や、直流電流を流さない性質(絶縁性)を有する材料。 本文に戻る)

注3)キャパシタ
電荷を蓄えて、放電できる蓄電デバイス。コンデンサも同じキャパシタであるが、電子回路で使う小型電子部品のことを指す。 本文に戻る)

注4)エネルギー密度
単位質量、または単位容積当たりに取り出せるエネルギー。この値が高いほど、一回の充電で多くのエネルギーを蓄積できる。 本文に戻る)

注 5)出力密度
単位質量、または単位容積当たり、どれだけパワーを引き出せるかという指標。この値が高いほど、一回の充電で多くのエネルギーを蓄積できる。 本文に戻る)

注 6)電気二重層キャパシタ(スーパーキャパシタ)
コンデンサ(誘電体キャパシタ)と二次電池の中間の性能を持っている蓄電デバイスのこと。電極に電圧を印加した際、電極と電解液の間に正負のイオンが薄い膜のような形で並ぶ「電気二重層」現象を蓄電に使う。数十ミリファラッド以上の非常に大きな静電容量を有し、充放電サイクル特性、急速充放電に優れ、また、広い温度範囲、環境に優しいという特徴をもつ。 本文に戻る)

注 7)電解質
溶媒中に溶解した際に、陽イオンと陰イオンに電離する物質。 本文に戻る)

注 8)全固体電池
正極と負極間のイオン輸送を固体の電解質が担う電池。従来の液体電解質を用いた電池では、溶媒に水溶液や有機溶媒を用いる必要があり、電解質の蒸発、分解、液漏れ、発火、劣化という問題があった。液体電解質を固体電解質に変えて、電池を作製することで、これらの問題を解決することができる。 本文に戻る)

注 9)分極
誘電体に外部電界を印加したとき、電子が正極側に引き寄せられ、電荷に偏りが生じた状態。 本文に戻る)

注 10)耐電圧(破壊電界)
誘電体に印加可能な最大の電圧。単位厚さで示したものを破壊電界と呼ぶ。耐電圧以上の電圧を印加すると、絶縁破壊を起こし、誘電体として正常に動作しなくなる。 本文に戻る)

注 11)ヒステリシス特性
履歴特性とも呼ぶ。物質の状態が、現在の条件だけでなく、過去の経路の影響を受ける現象。強誘電体の場合、電圧0であっても、電圧の印加方向によって分極が2つの値をもつ。 本文に戻る)

注 12)ペロブスカイト
組成ABO3の無機化合物にみられる典型的構造の一つ。が金属酸素八面体(BO6八面体)が基本ユニットで、その周りを大きなAイオンが8個囲んだような構造を取る。代表的な物質にBaTiO3、PbTiO3がある。これらの物質では、基本ユニットであるTiO6八面体が大きく歪むことで、巨大分極(高誘電率)などの優れた誘電特性が発現する。 本文に戻る)

注 13)ソフト化学プロセス
室温水溶液などの穏やかな反応による無機物質の合成方法。層状酸化物では、4級アンモニウムイオンなどの嵩高い有機イオンを作用させる室温水溶液プロセスで、層状の結晶を1枚1枚バラバラにして、層1枚に相当するナノシートの合成が可能となる。 本文に戻る)

注 14)ラングミュア・ブロジェット(LB)法
液相プロセスを利用した薄膜作製技術。表面圧の最適化により、ナノシートを基板表面に隙間なく被覆した単層膜の作製が可能となる。この操作を繰り返すことで1−2 nm単位で膜構造を精密に制御した多層膜を作製することができる。 本文に戻る)

注 15)稠密配列
ナノシート同士の隙間や重なりを生じさせることなく、トランプを並べるように、秩序正しく配列している状態。ナノシートの優れた機能をフルに引き出して、機能性薄膜を作製するためには、こうした稠密配列膜の実現が重要となる。 本文に戻る)

 

注 16)低温スパッター法
低温(400℃以下)・真空中で、アルゴンイオンなどを金属箔に衝突させ、飛び出した金属を薄膜に堆積する電極形成方法。この方法により、サンプルのダメージなく、電極の作製が可能となる。 本文に戻る)

 

【論文情報】


 
論文誌:Nano Letters
論文タイトル:Ultrahigh Energy Storage in 2D High-κ Perovskites
著者:Hyung-Jun Kim (研究当時NIMS 博士研究員), Shu Morita (名古屋大学 大学院生), Ki-Nam Byun (名古屋大学 大学院生), Yue Shi (名古屋大学 博士研究員), Takaaki Taniguchi (NIMS 主幹研究員), Eisuke Yamamoto (名古屋大学 助教), Makoto Kobayashi (名古屋大学 准教授), Yasuo Ebina (NIMS 主幹研究員),  Takayoshi Sasaki (NIMS フェロー), Minoru Osada (名古屋大学 教授)

DOI: 10.1021/acs.nanolett.3c00079
URL: https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.nanolett.3c00079

 

名古屋大学 長田 実研究室
http://mosada-lab-nagoya.com/


◆名古屋大学 情報サイトはこちら>>>
https://www.nagoya-u.ac.jp/researchinfo/result/2023/05/post-500.html

◆名古屋大学のプレスリリース(本文)はこちら>>>
https://www.nagoya-u.ac.jp/researchinfo/result/upload/20230511_imass.pdf

研究者連絡先

東海国立大学機構 名古屋大学未来材料・システム研究所
教授 長田 実(おさだ みのる)
E-mail : mosada[at]imass.nagoya-u.ac.jp