Information & Topics

Awards List

受賞一覧

宇佐美 徳隆 教授が令和4年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(研究部門)を受賞しました。

受賞日 2022/04/20
賞名 令和4年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞
受賞者 宇佐美 徳隆(教授)《工学研究科/未来材料・システム研究所 兼務》
研究課題 シリコン系材料の多様な結晶成長とデバイス応用の包括的研究
関連HP

https://www.nagoya-u.ac.jp/about-nu/public-relations/award/20220408_mext.html

(文部科学省サイト)
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/mext_00989.html

■ 令和4年度 科学技術賞(研究部門)(転載)

国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学 工学研究科(未来材料・システム研究所 兼務)
教 授
宇佐美 徳隆(ウサミ ノリタカ)

シリコン系材料の多様な結晶成長とデバイス応用の包括的研究

 <業 績> 
 資源が豊富で社会受容性に優れるシリコンは、太陽光発電や半導体産業の基盤材料として、社会の持続的発展を支えている。太陽光発電のさらなる普及拡大には、太陽電池の高効率化と低コスト化の両立が求められている。半導体集積回路の高性能化指導原理は、物理的な限界に直面している。
 本研究では、シリコン系材料において、バルク結晶から薄膜まで多様な結晶成長とデバイス応用の包括的研究を行った。具体的には、バルク結晶成長に組織制御による高品質化の概念を導入し、結晶欠陥の機能を積極的に活用する擬単結晶インゴットの低コスト製造法を開発した。また、結晶シリコンと異種材料の高性能ヘテロ接合を、界面、歪み、組成などの精緻な制御により実現した。
 本研究により、従来の材料では得られなかった高いキャリア選択性、高効率発光、高い量子演算精度などの優れた物性を実現し、太陽電池、シリコンフォトニクス、量子計算機開発などの研究を加速した。また、革新的な材料開発手法として他材料への展開も進めている。
 本成果は、太陽光発電の大規模普及による脱炭素社会の早期実現や、先進半導体によるデジタル社会創造に寄与することが期待される。